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【療育】癇癪もちの子どもに対応する方法!癇癪と発達障害の関係は?

療育手当関係

癇癪かんしゃくもちの子どもの面倒を一日みるのも本当に大変ですよね。
子どもが大きい声を出して暴れだしたら、どうしていいかわからなくなるし。
キーキー高い声で騒がれると耳をふさぎたくなる。
出かけ先でいつどうなるかわからないから出かけるのもつらい。

癇癪が毎日、数時間おきに起こると親も心の余裕がなくなってきます。
そしてだんだんと負の連鎖に入っていきます。
うちの子は何かおかしいんじゃないか…。
そんな悪循環に入ってしまい、なかなか抜け出せなかった自分がどのように子どもと向き合ったのか、少しでもお役に立てればと思います。

癇癪かんしゃくとは

怒りの気持ちをコントロールができない状態のことを言います。
特に子どもの場合は声を荒らげて泣いたり、激しく奇声を発したりするなどの興奮を伴う混乱状態を指します。

癇癪はなぜ起こるの?

不快な刺激や状態を拒否したいとき、自分の意見を主張したい時など、上手く表現できないことで起こりやすいです。
繰り返すうちにコミュニケーションの手段として習慣化してしまう場合があります。

癇癪が起こったときの行動は?

  • 床に寝ころび大きい声で泣きさけぶ
  • 物を投げる
  • 自分のことを叩いたり、頭をぶつけたりする(自傷行為)
  • 周りの人を叩いたり蹴ったりする(他害)
  • 手が付けられないほど暴れる

などです。

癇癪と発達障害との関係

癇癪=発達障害と一括りにするのは間違いです。
個人差はありますが、癇癪は一般的な子どもでも起こります。
思っていることをうまく伝えれない時期のコミュニケーション手段として、成長の段階として、普通に起こることです。

しかし、発達障害の子どもの場合に癇癪が起こりやすいという事実もあります。
発達障害の子どもに多く見られる特徴として、

  • こだわりが強い
  • 自分の気持ちを伝えることができない
  • 感情のすり合わせが苦手
  • 気持ちのコントロールができない

こういった特徴が引き金になって、癇癪が起こりやすいのです。

癇癪への対応

ダメな方法

  • 大声で叱る
  • 力で抑えつける
  • 感情的になる
  • 要求をのんでしまう

大声で叱る、力で抑えつける、感情的になる

ダメな理由はなんとなくわかると思います。
子どもは自分で感情のコントロールができず癇癪を起しています。
怒られたところで感情のコントロールができるようになるわけがありません。
根本的な解決になっていないのです。

要求をのんでしまう

この場合、その場では癇癪は収まるかもしれません。
しかし根本的な問題点である感情のコントロールができているわけではなく、逆に癇癪を起せば望みが叶うと理解してしまいます。
それによって癇癪が習慣化してしまったり、要求が通らないと癇癪の度合いがエスカレートしたりといった悪循環のスタートとなってしまいます。

要求をのむのは、親としてはその場を切り抜ける唯一最大の手段のはずなのですが、乱用は決していい結果を生みません。

良い方法

癇癪が起きる前に防ぐ

一番良い方法としては、癇癪を起す前に防ぐことです。
しかし、百発百中!癇癪を起す前に防ぐなんて方法は存在しません…。
しかしコツはあります。

多少なり言葉が伝わるのが前提にはなってしまいますが、

  • 先を読んで声掛けする
  • 約束する
  • 調子が良いときに話し合う
先を読んで声掛けする

楽しく遊んでいるときに、実は今のが最後だったと終わってから言われると大人でも気持ちの切り替えが難しくないですか?最後もう一回やりたい!という気持ちになるんです。
だから、終わることに対して心の準備ができるような声掛けを心がけましょう。

例えば、
「次が最後ね!」
「あと10秒たったらやめようね!」
「今からタイマーするから音がなったら終わりね!」(タイマーは目でみてわかりやすいタイマーがいいです)

などです。

うちはタイマーはこれを使っていました。

約束する

約束を守らないことを繰り返すと、約束は守らなくてもいいと思ってしまいます。
心を鬼にして、子どもと、そして自分との約束を守るようにしましょう。

例えば、
「今日は次が最後ね!」の声掛けをして最後が終わったら、どれだけ子どもが泣きさけぼうが「今日は最後って言ったよね」「また明日やろう」と話して辞めさせる。
「今からスーパーに行くけど、お菓子は一個まで。それ以上は絶対に買わないよ!約束ね!」とスーパーに入る前に声をかけて、癇癪を起そうが、約束を守り通します。
これは自分と子どもとの約束であり、自分自身との約束でもあります。
実行中に癇癪を起されるとそれこそ絶望的な気持ちになりますが、そこがスタートなのです。

調子の良いときに話し合う

さっきまで癇癪を起していたのに、気持ちが切り替わってしまえばケロッとしていたりします。
こんな時に「さっきはどうすればよかったかな?」とか「今日は約束守れなかったね!お母さんも反省!」とか「今度、ガマンできないときのために、このおもちゃを持っていこうか!」などです。

どの対応にも共通して言えることですが、しっかり守れたとき、我慢できたとき、そして我慢できず癇癪を起してしまったけど癇癪を起しながらもやめれたとき、
そのときは子どもを心の底から褒めてあげてください。
そして心の中で頑張った自分を褒めてください
褒められると嬉しいのは大人も子どもも同じ。
その成功体験が子どもを、そして自分自身を成長させます。

癇癪が起こってしまった時の対応

自傷行為や周囲に危険がないか、まずは落ち着き安全を確保

癇癪が起きてしまい、自分もパニックになってしまっては収集がつかなくなってしまいます。
まずは落ち着きましょう。

子ども、そして自分、周りの人などに危険がないか確認しましょう。

構いすぎると習慣化のおそれ

これは難しいと思います。
「そのうち治まるから、ほっといたらいい」とおっしゃる方もいますが、それがどれだけ難しい事かは経験者なら分るでしょう。

周りからの視線、迷惑な状況、騒いではいけない環境などで、
要求をのんでしまえば治まる癇癪で、断固要求をのまず、ほっとける親がどれほどいるでしょうか?

しかし、ここで要求をのんでしまうと習慣化してしまう可能性があります。

子どもは凄く賢いです。騒げば望みが叶ったということをすぐに覚えてしまいます。
癇癪が起きそうな場合は、自家用車など周囲から逃れるための逃げ道をもっておくのもいいです。
できれば車の中に気持ちが切り替えれるようなおもちゃやお菓子などがあるとベターです。

子どもも親もつらいですが、癇癪を習慣化させないために区切りをつけましょう。

ひとりで悩まず、まずは相談

癇癪なんて子育てしてれば誰でも経験すること!と思わず、苦しく感じているのなら、まずは市町村などの子ども相談室などに相談してみましょう。
もしくは子どもの発達専門の病院に相談してみましょう。

絶対に無理をしてはいけません!
話を聞いてもらって、第三者や専門家の意見を求めるのは凄く大切です。
それが子どもを守るためであり、自分を守るためでもあります。

夫婦で協力

癇癪持ちの子育てはひとりの力では上手くいきません
片方の親が中途半端に甘やかしてしまったりすることで、余計に状態が悪化してしまうこともあります。
協力して一緒に乗り越えていきましょう。
そしてお互いに頑張っていることを認め合って、褒めあい、感謝を伝えましょう!
言葉で伝えることは少し恥ずかしいかもしれませんが、自分の気持ちは意外と相手に伝わっていないものです。

うちの場合

最初はこういった知識がなく、子どもが癇癪を起してしまうと、まず感情的に叱ってしまい、さらに癇癪がひどくなり、面倒になって叶えられる願望は叶えてしまっていました。そこから習慣化してしまい、完全に悪循環でした。
言葉も遅くコミュニケーションがうまく取れなかったのも原因の一つだったと思います。
どこに出かけるのも夫婦2人で子ども1人をみないと体力的にも精神的にももたなかったのを鮮明に覚えています。
立ち入り禁止の場所に行きたい、列に並ばないなどの願いは叶えられないため、暴れる子どもを抱えて周囲に人がいないような場所まで移動し、泣き止むまでひたすら慰めたり声を掛けたりするばかりで本当につらかったです。
そして妻が育児ノイローゼになり、ようやく区役所に相談に行きました。
そこで初めて療育というものを知り、発達検査を受け、軽度知的障害と認定を受け、
療育手帳と受給者証を申請しました。

療育に通うようになり、少しずつ言葉も増え、癇癪はしだいにマシになっていきました。
療育施設の先生は子どもを扱うプロです。
このような場合はこうする!といった決まりでもあるように、子どもをやる気にさせたり、上記のような癇癪を起さないような工夫をしていました。

それを親も家庭でマネすることで、子どもが少しずつ気持ちのコントロールの仕方を覚えていってくれました。

家族だけでは難しいと思います。ましてや、幼い兄弟がいる場合は特に。
心を壊してしまう前に、周りに助けを求めてください。
今子どもの癇癪で困っているご両親が、悪循環から抜け出し、少しでもいい方向へ向けるように願っています。

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